河童のクゥと夏休み
制作年度:2007年
監督:原恵一
人間と河童。
異なる種の異なる存在。
現代には伝説、あるいは架空の妖怪である河童。
その河童と一人の少年の出会いを軸に、人間社会の抱える問題点と
失いかけた人としての無償の愛と許す心や少年が抱く甘い恋心。
子供であっても乗り越えねばならない自分の中の負の心。
ひとつひとつのエピソードは感慨深く、観客を引きつける。
『ここが泣かせどころ!』
という場面はしっかりと観客をとらえて泣かせてくれる。
かくいう私もハンカチを鞄から出しました。
しかし、どうも其々の要点がきちんと整理されていないように感じてしまったのも事実。
纏まってはいるけれど、心のどこかでしっくりこない。
納得の出来る解決がどのエピソードにも示されていないように思えるのです。
ジグソーパズルの最後のピースが見つからないような感じです。
絵はもうわかるけれど、完成しないというか・・・
あとね。
この作品好きな人には本当に申し訳ないんだけど、私は主人公の少年にどうしても好感が持てなかったのです。
オッサンのこと、拾ったのはあなたでしょ?
オッサンはあなたを好きだったでしょ?
なのに、あなたはオッサンの最後に涙も見せなかった。
それどころか、クゥのことしか頭に無いような素振り。
私には彼が、只可愛いって言って飼ったペットを次のペットが来たら見向きもしなくなる、おもちゃ感覚で動物飼う人と同じに見えたのですよ。
それから、昨今のアニメに対する毎度の感想。
だからさ、何で声優さんを使わないの?
棒読みセリフに結構しらけながらなので感動が2割減。
アニメは所詮は絵であり、どんなに細かく動かしても生身の人間や生きもののようにはいかない。
俳優はその表情であり、視線でありを使い身体で表現して芝居をする。
その細かな動きに感動を得たりする。
しかし、アニメの制限された動きでは声の演技が全て。
実写のように演者の表情で細かな感情表現を補足することは出来ない。
セリフの抑揚、声の強弱 それらを駆使して観客を魅了しなければならない。声優はそのプロです。なのになぜ俳優を使う?
その結果、素朴と言うよりはのぺっと上っすべりした声に聞こえて興ざめするのです。
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