た行

ドラえもん のび太と鉄人兵団

制作年度:1986年
監督:芝山努

レンタル店に並ぶドラえもん劇場版。殆ど2本ずつしか並んでないのに、何故かこれだけ5本ある。
ふむ、他より多いってことは人気作なのかな?じゃあこれにするか。
妹もドラえもん好きだし、一緒に見よう。

そうして見ることになった今作品。
なんだこれは、なんなんだ。本当に子供向けなのか?
コミカルなのにシリアス展開。TVシリーズでは感じられない深いテーマ。
しずかちゃんの号泣シーンで私の目にも滝涙。
ドラえもんなのに、ドラえもんのくせにっっ
めっちゃ感動しちゃったじゃん。私、泣いちゃったじゃん!!
予定外だよ、どうしてくれるっっ

そりゃ、TVシリーズ見てきたしドラえもんの道具の数々を知ってるから
「○○使えば楽勝じゃん ○○すりゃいいのに」
なんてツッコミどころは目白押しですが、そんなこと言ったらヤボってもんです。そこは心得てます。
それをふまえて、今作品は無防備に鑑賞していた私の泣き所にジャストミートでした。
まだ見たことない人、子供向けだからと敬遠するのは勿体無い。
大人の鑑賞にも充分に耐えうる作品ですよ。

この作品でしずかちゃんのことちょっぴり好きになりました。
しずかちゃんファンには申し訳ないのだけども子供の頃からTVシリーズの彼女はあまり好きではなかったので。
「のび太さん、可哀想」とか言いつつもスネオの持ってるおもちゃ見たさに彼をおいてのび太を仲間はずれにするスネオについていく中途半端な優しさが胡散臭くて。
でも、今作品の彼女は完璧な優しさ貫いてましたから。
この作品は彼女のセリフのひとつひとつが見どころですね。
彼女の言葉が感動を盛り上げています。

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DRAGONBALL EVOLUTION

制作年度:2009年
監督:ジェームズ・ウォン

まず、私はドラゴンボールが好きです。
どれくらい好きかというと劇場版も含め全てのDVDを持っているくらいは好きです。
それを何度も見返したくらいは好きです。
これは『大ファン』と位置づけられるレベルの好きで良いでしょうか?(笑)

ファンは見ない方が良いとのレビューもあったのですが、
ファンというのは何というか、関わるものは全部見ておきたくなるものなのです。
そういう性なんですきっと。

で、観に行きました今日。確かに出だしはぽかーんでした。
顔文字にすると
(゜o ゜;) ←こんな感じ?

ああ、これは頭を切り替えなければ。と思い原作を頭の中の箱にしまっちゃいました。
ここから映画としての鑑賞開始です。
その感想がタイトルの『色々惜しいなぁ…』なんです。
原作通りには出来ないならば独自の脚色を!
その意気込みが伝わるくらいにはネタは結構面白いんですよ。
所々に散らばるドラゴンボールの世界観は残しつつの独自のアイデアはなかなかいいんじゃない?と思えるくらいには。
しかし、如何せん尺が短過ぎたのか作品全体がガチャガチャと煩くなってしまったなぁと。脚本が全くもっていただけない。
折角のアイデアを活かし切れないまま無理やりに纏めちゃいました~みたいな。
つまらないと切り捨てる程酷くもない。
でも面白かったと言い切れるほどにはのめり込めない。
なんともムズムズとした感じ。
痒いところに手が届かないよ~っっ

「やっぱり惜しいよなぁ。そこそこ面白くなりそうには作ってるのに。」

これが私の感想の全てです。

原作ファンの方の怒りは理解できます。原作をこよなく愛するからこそキャラの性格崩壊も許せないのでしょう。
でも、一応ファンの端くれである私は頭を切り替えたらなんとか順応できました。
原作ファンでこれから見る人は原作のことはちょっと箱にしまっておいてください。
そうすればなんとかなります。(多分…)
間違っても登場人物を見ながら原作キャラを思い浮かべないための箱入れです。
健闘を祈っております。

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茶々 天蓋の貴妃

制作年度:/2007年
監督:橋本一

歴史ドラマに正確な史実は最初から求めてはいません。
ドラマにするには感動的な演出にするべく、脚色するのもありだと思ってます。
私個人はこの信長、秀吉、家康が君臨する時代にとても興味があり
それを題材とした作品を好んで見ていたため脚色されて当たり前の感覚があります。
しかし私好みの脚色では無かったため個人的には残念な出来でしたね。

私のイメージする信長は残虐ではあるが、その行動の全てに計算された裏がある。
しかし作品の中の信長は只の暴君。
シャレコウベの杯のエピソードを使うのならば、もっと他に使いようは無かったのだろうか?
お市とその娘達の今後をどうするか模索する信長と、それを無意識ながらも察知した茶々との頭脳戦のような場面を作ってみるとか。
正直、あの茶々のセリフで信長が「女帝になる」と言うほどの茶々の器の大きさを感じることは出来なかった。
どれもこれもがこんな調子で茶々の強かさや秘めた決意、母の情や復讐心などが全くといって良いほど表現されていない。
いえ、表現しようとしているのだろうが空回りしているといった印象。

茶々という女性を語らせる語り部に三姉妹の中ではおそらく一番平穏な人生を送った初を選ぶならば
秀吉が選んだ相手とはいえ、京極高次との幸せな生活を茶々との比較対象として描き
茶々の人生の非凡さを浮き彫りにしつつ語らせた方が観客であるこちらは感情移入がしやすい。
歴史のテンポは早過ぎて『適当』な印象を受けるのに、どうでもいい場面での感情表現はだらだらと長いという何ともリズムの悪い展開も感情移入の妨げとなっていました。
どうでもいいと言ったのは、その前後がきっちりと描かれておらず『どうでもいい』と感じてしまったから。
ピンポイントで指摘するならば、茶々の秀吉への想いも描かぬうちから突然やきもちのような他の側室を遠ざける態度とそれに続く鶴松の死と秀吉の茶々を責めるくだり。
あれ、ふたりの感情表現を唐突だと感じませんでしたか?
後に出てくる小督のエピソードのために無理やり作りました感がしました。どちらも中途半端。
おかげで小督のエピソードも何のために挟んだのだ?と思ってしまう無駄シーンに成り下がっている。
そんなつもりは無いでしょうが、そうこちらが感じる時点で失敗でしょう?

ラストで自分の愛する人たちの姿を天守で思い出すシーン。
鶴松って、いましたか?見かけなかったような気がしますが…
(いたのでしたら見落としです。すみません)
秀吉をあれほどに悲しませ、小督に身を捨てようとまでの嘆願をさせるほど茶々にとっての鶴松の存在の大きさ。
茶々にとって大切で愛する人物の一人である最初の子鶴松を全く登場させていないってのは納得出来ない。
そして
『私か小督かどちらかの子が残れば私達の勝ち戦』
と血の復讐をしようという決意の茶々にとって秀吉は愛する対象というよりは戦相手のような立場であった筈がラストで登場。
え?愛があったんですか?いつの間に??
いやぁ、茶々の心の変化を描いてくれてなかったから全っ然気付きませんでしたよ。ビックリ。
それともあれは「愛する人たちとの思い出」ではなくて走馬灯だったんですかね?
でも、それにしては他の重要人物出てきてないしなぁ・・・
感動する前に不可解なシーンとして映ってしまった。
あとね、大阪城から降り注ぐ火の粉を見上げるシーンで千姫を微笑ませるのはおかしいでしょ。
「私は秀頼様の妻です」
と豊臣の者として態度を貫いていた彼女が崩れ行く大阪城を見上げて笑えるって、どういう心境だ?
全くもって理解出来なかったのだが。

正直この時代を扱った作品が大好きな私はどうしても酷評となってしまいますね。
大阪の陣はやはり、きっちりと夏と冬を描いて欲しかったなぁ・・・
「やはり和議の約束など守るつもりは無かったんですね!」
小督が家康に詰め寄るシーン、あれじゃ只のヒステリーに見えますよ。
「一度目の攻めで難攻不落だったために準備を整えるための偽の『和議交渉』だった」
この部分を描いて初めて活きてくるセリフですよ、あれは。

こういう所が気になっちゃうから、せめて人物像とか人間ドラマくらいは深く描いてほしかった。
それさえしっかりしてれば歴史ものエンタテイメントとして楽しめたかもしれないのに。
本当に残念・・・

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遠すぎた橋

製作年度 1977年/イギリス・フランス
監督    リチャード・アッテンボロー

第二次世界大戦の映画で連合軍が敗北する様を描いたものは初めて見ました。

戦闘シーンの迫力が凄かったです。本当に30年も前の作品なのか?と思うほどでした。
特にパラシュート降下のシーンはあらゆる角度からカメラを回し
その数の多さと作戦の大胆さを感じさせられて
「うわぁ・・・」
と知らず口からため息が出てきました。
この映画の元となった「マーケット・ガーデン作戦」のことを全く知らなかった私はこのまま苦戦しつつも勝利するという、いつもの戦争映画だと思っていました。
ところが、優位な筈だった連合軍が僅かなミスと不運の積み重ねで徐々に形勢が逆転していく。
その中で繰り広げられる、様々な人間ドラマ。

レジスタンスの男が一緒になって情報収集したパートナーであり愛する息子は彼の目の前で凶弾に倒れた。
負傷し、助からない兵士達のうめき声に穏やかに死ねるように5分だけ安らぎを与えてくださいと涙を流し神に祈る女性。
ドイツ軍に囲まれた孤立した部隊は弾薬も何もかもが底を突き前進できず、だか空挺部隊の物資補給は連絡が取れないために敵の真っ只中へと落とされる。
そして意を決し、一番近くに落ちた只ひとつの物資を持ち帰ろうと飛び出した兵士は無残にも敵の銃撃を全身に浴びて死んでしまった。
その傍に散らばった物資の中身は制帽の束。犬死となってしまったその空しさ。
一見散漫とも感じられそうな断片的なエピソードの数々ですが、
うまくストーリーに絡んで良い感じに纏まっている。
涙し、憤り、戦争なんて本当に嫌だと心の底から思いました。
作戦は失敗に終わり、撤退してきた少将は作戦を命令した上官に詰め寄ります。
「帰ってこれたのは2000人です。一万のうち8000人の犠牲を出した」
上官は言う
「橋が遠すぎた」
ここにも、遠い地の安全な場所で机上の空論を振りかざし多大な犠牲を払って尚、責任転嫁をする愚かしさが描かれる。
3時間という長さにも関わらず、最後まで惹きつけられました。

しかし、登場人物が多くて中盤は誰が誰やら少々混乱しましたし、
主役と呼べるような人物が確立されていないため感情移入するには少々時間を要します。
予備知識として「マーケット・ガーデン作戦」のことを多少勉強してから見た方が今作品をより深く味わえるのではないかと思います。

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憑神

製作年度 2007年/日本
監督    降旗康男

どうレビューしたらよいものか…

全体を通して中途半端な印象しか無い。
作品をコメディにしたかったのか人間ドラマにしたかったのかどっちなんだ。
中途半端でどう鑑賞したら良いのかおいてきぼり気分になった。
こんなんでストーリーにメリハリをつけたとは、とても言えないでしょう?

人生のなんたるかをメッセージにするにしては主人公の気持ちや生き様を描ききっていない。
人間の業と愚かしさを描くにしてはあまりに軽すぎる。
泣かせどころなどは泣かせようとい意図があからさま過ぎて萎える。
挙句にあのラストは監督は一体どういうつもりなんだ?と首をかしげてしまった。

こうまで登場人物の個性を殺してしまっている作品も珍しい。
役者陣も演技派と呼ばれる人たちが居るのに、その人たちすら大根に見えるのは何故なんだ…

私にとっては、上映時間がとてつもなく長い時間に感じた作品でした。

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トランスフォーマー

製作年度 2007年/アメリカ
監督    マイケル・ベイ/スティーブン・スピルバーグ

映画館で見てこそ、その魅力が最大限に発揮される作品です。
【映像革命】は伊達ではありませんでした。
携帯電話、ラジカセ、車、そして戦闘機
それら只の機械である物が不気味な金属音と共に意志ある生命体へと変身していく様は圧倒的な衝撃と迫力でもってスクリーンから私達観客の目前に常識と言う壁をぶち破って迫ってきます。
これは映画館の大スクリーンと音響で観てこそ100%の快感を得られます。

車のヘッドライトがミサイルの発射口
ヘリコプターのプロペラが殺人ドリル

これら変形への私のような凡人では考え付かないアイデアに感嘆しました。
そこに加わる米軍最新鋭の戦闘機、戦車群の爆撃。
そしてこれだけ迫力満点、息もつかせぬ映像革命を見せられているのに、時折はさまれる息抜きのジョークシーンに頭が疲れることすら許してくれない(笑)
こんなスーパー機械生命体見せられてるのに結局役に立ってる通信手段が古くっさ~いトランシーバーだけだったなんていうプチ演出も面白い。

只、ひとつだけ残念だなと思うのがトランスフォーマーたちの対決シーンがアップ映像ばかりで少々戦闘の状況がわかり辛かったことと
敵と味方の見分けを時折間違えてしまいそうなこと。
もう少し引きの映像でも動きを見せてほしかったなぁ。

只、ストーリーに関してはやはり子供向けコミックが原作だけあってス期待するだけ無駄というような出来栄えですからストーリー重視の人や少しの矛盾でもツッコミたくなる神経質な人には向かないかなぁと。
あと、こてこてのアメリカンジョークを幼稚だ、くだらないなどと感じる人も同様ですね。
とにかく、映像の素晴らしさと変形の爽快感だけでお腹いっぱいになれる人向けです。
私みたいな(笑)
原作もおもちゃも知らない私が、こんなにも興奮してますよ~(笑)

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ダイ・ハード4・0

製作年度 2007年/アメリカ
監督    レン・ワイズマン

アクションは凄かったですよ。そりゃもう、ド迫力で。
でも、私が好きだったダイ・ハードではないのです。

私は昔、アクション映画が苦手でした。
なんだかよくわからないけど、派手なカーチェイスに派手な爆発。
たいしたストーリーもなく、只闘ってるだけに見える登場人物。
しかも、やたらと強い。心配なんかしなくても、この人大丈夫じゃん?
そう思っちゃうと何を見せられても驚きもしないしハラハラもしない。
感動も共感も出来なくてアクション映画は自分に不向きだと思い込んでました。
ですが、その私の固い頭を柔らかくしてくれたのがダイ・ハードの1作目でした。
父がレンタルしてきたビデオを嫌々見ていた筈の私は、いつしか画面に釘付けになっていたのです。
ドラマ性と起こされるアクションへの整合性と必然性。
その絶妙な構成、脚本、演出にアクション映画に対する拒否感が薄れていきました。いわば、この作品のおかげでアクション映画も見るようになれたのです。
マクレーンは確かに、強い。でも、その強さはもっと身近な爽快感を与えてくれていた筈。
アナログな彼がハイテクを前に己の根性と知恵で運を引き寄せて勝利する。我々と同じ普通の人間が必死に生き残ろうとしている。
そこにハラハラドキドキと爽快感があった。

しかし、今作の彼は超人です。何が起ころうと平気です。
見ていて、妙に安心してしまいスリルも半減していきました。
…あれ?これって、私が苦手だったアクション映画に対する反応と同じ?
そう、アクションを見せるために周囲の状況が動いている都合良さが垂れ流されている苦手なアクション映画のソレなんです。
人間ドラマも希薄で各キャラクターも活きてない。
キャラクターが活きてないと感情移入が出来ないよ…

アクションシーンは凄いですし、ストーリー展開はシンプルだけどネタは面白くて楽しめる作品だとは思うのです。
でも、ダイ・ハードに特別に思い入れがある私は、
「なんか違う」
そう思わずにはいられないのです。

ブルース・ウィリスのファンとしては彼のこれでもかという連続のアクションを見ることができて、そこはとても嬉しいです。でも…
「別に超人を見せてもらわなくてもよかった。」
これも本音なのです。
自分でもうまく表現出来ないのですが、複雑な気分…

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大日本人

製作年度 2007年日本
監督    松本人志

妹を連れての鑑賞。2時間をおしゃべりも無くじっとしていられるようになった彼女。
成長したものだ。
しかし、この作品は一人で行くべきだったなぁ。
2人分の代金はかなり勿体無いと思える出来だった。

私はさして松本さんのファンというわけでもなく、
普段からバラエティ番組もあまり見ません。
彼の番組は『HEY HEY HEY』しか見たことがありません。
そんな私が見に行くこと自体間違っているような気もしますが、
カンヌに招待とあっては興味が沸いてしまう。
『HEY HEY HEY』のトークでも思いっきり笑わせてくれる彼の初監督作品。
大いに期待して見に行きました。
しかし…

見終わった後、口から勝手に
「なんじゃこりゃ」
って言葉が飛び出してしまった。
どっか笑うところがあったか思い出そうとしても思い出せない。
とにかく退屈で時間が長く感じた。
私は映画の途中で時計を見ることは無いのだが、この作品は何度も時計を見てしまった。その都度
「まだ○○分しか経ってないのか」
「あと○○分もある」
なんて言葉が浮かぶ。
獣たちのデザインはそのへんてこりんな姿に
よくもまぁこんなアイデア出てくるななんて妙なところに感心したのだが、どうにもシュール過ぎてキモカワイイという域まで達してない。
(ドライアイな「睨むの獣」はちょっと仕草が可愛かったんだけど)

カメラワークの単調さもとても気になった。
ぼそぼそと喋っている登場人物を同じ角度で撮り、延々と流されるものだから、退屈になってくる。
もうさ、いいから先に進んでよっ なんて気分になる。

図体ばかり(見た目の体裁ばかり)デカくなっても肝っ玉の小さい島国根性日本人。
強いお国のヒロイズムに嫌々ながらも乗せられて、もう降参って言ってる敵に手を差しのべるでもなく一緒になって攻撃するでもなく、
流されっぱなしのイエスマン日本人。
…なんてのを皮肉ってみたりしちゃってます?
でも、そんなメッセージがあるのかどうかも私には確信出来ない。
だって、おバカをやりたいのか人間ドラマやりたいのか社会を皮肉りたいのか、はたまた他に意図があるのか全然作品から見えてこないんだもの。

私のように彼のバラエティを全く見ないし彼のファンでもないという人には、くすりとも笑えないと思います。
映画が好きで見てみようかなって人は相当覚悟して見てください。
脚本もカメラワークも画の迫力も音楽も…
どれを取っても映画としては評価出来ないレベルの作品ですから。
このやりたい放題の自己満足っぷりな作りから
彼のファンで、彼のお笑いや彼の思想を完全に理解している人向けなのだろうという結論を出しました。

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トゥモロー・ワールド

製作年度 2006年アメリカ/イギリス
監督    アルフォンソ・キュアロン

映画は好きですが、分析する程の脳みそ持ってない私には正直きつかったです。
戦闘シーンの迫力(カメラワークやノンストップの銃撃シーン)は素晴らしいものがあって食い入るように見てしまいましたが、ストーリーの背景がいまいち理解し辛かったんです。
SF色を期待して見に行ってしまったものでそれもガッカリの原因になってしまいました。
近未来という設定なので現在と然程変わっていない世界は違和感ありませんが、子供が生まれなくなってしまったことに対する何らかの原因と解決方法の提示が欲しかった私には消化不良の感覚だけが残ってしまいました。
『子供が産まれなくなって18年 人類は滅亡の危機に瀕していた』
それは何故?環境汚染?新種のウィルス?
その背景への疑問とどのように解明されるかの期待。
18年ぶりに産まれた奇跡の子供とその子供が歩む未来への希望はどう描かれるのか?
それらは全く語られないまま物語は終わってしまう。
なんともいえないもやもや感。

それと、登場人物の繋がりというか起承転結の起の部分にあたるテロリストと少女、主人公の出会いから逃亡へと移る過程の背景と必然をもう少しわかりやすく演出してもらってたら、もう少し感情移入出来たかなぁとか。
出来れば各組織の役割と立場ももうちょっと描いてほしかった。
対立する関係性とかわからないから、いまいち主人公達の逃亡劇に対する危機感が伝わってこない。
なんか、ホラー映画みたいに『わけわかんないけど殺されそうだから逃げてます』ってな人を客観的に見させられてるだけみたいな第三者感。
ホラーはそれで充分だし、そういうものだから良いけど、こういう何らかのテーマを投げかけていそうな映画に対しては登場人物への感情移入の度合いが尤も重要な私にとってはマイナス要素になってしまいました。
せっかくのハイレベルな戦闘シーンに対しても視覚のリアリティと対岸の火並みの他人事感覚とで反発しちゃった感じです。
もしも主人公に感情移入出来ていたらラストのあの戦闘シーンももっと体感出来ただろうと思うと残念です。

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ドリームガールズ

製作年度 2006年アメリカ
監督    ビル・コンドン

とても楽しめる映画でした。映画館に行って良かった。
良い作品だけど、家庭の小さなTV画面で見ても感動できる映画は少なくありません。
当然、映画館で見る必要もないと感じる駄作だってある。
けれど、本作品は映画館で見てこそ得られる快感というものを感じます。
スクリーンに映し出されるショウは、映画館にいるとあたかも自分自身がコンサートに行き実際に観客となっているかのような錯覚をおぼえるほど。
ビヨンセの美しさと澄んだ歌声は作品を華やかに彩り、視覚で楽しませてくれます。
そして何よりもジェニファー・ハドソンの心を揺さぶる歌唱力は圧巻。
彼女の歌声に涙が流れてしまいました。歌に涙を流すなんて初めての体験でした。
ストーリー自体は単純なサクセスストーリーかもしれない。
でも、黒人差別の根強かった時代の背景を思えば、登場人物其々の苦悩や思いが滲み出てくる良い脚本だと思いました。
自分達の歌を聴いてもらう為には白人文化を取り込みチャンスを掴まねばならない。そのためのソウルの切り売り、一時の妥協。
でも、それがもたらした成功はその成功を無くすのを恐れて保守的になって、一時の妥協がついに自分達の音楽を壊してソウルを抜き取っていく…
成功すればするほど寂しさを感じさせるディーナ
挫折し、自棄になっていたエフィが再起をかけて唄い始めた時の熱気
その対比も見事で単純かと思われがちなストーリー展開も全く飽きさせません。
「映画館で見るべき映画」というものに久しぶりに出会いました。

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デジャヴ

製作年度 2006年
監督    トニー・スコット

デジャヴというタイトルですが、つまりはタイムマシンものです。
主人公が特別任務に選ばれ、赴いたチームにあったのは4日と6時間前を見ることが出来る装置。360度全てを見渡せ、音声も聞ける。
但し、膨大な情報量の解析のためその映像を見られるのは一度きり。巻き戻しも出来ないため、結局は犯人を追跡するにもその一度きりの映像のどこを見れば手がかりとなるのかは捜査員の長年のカンに頼らねばならない。
この辺りの便利そうでとてつもなく不便なルールを伴った装置というもどかしさが緊迫感を感じさせてくれて面白い。
しかも、その装置が実は過去の記録を見ているのではなく今の時間と4日と6時間前とが映像の向こうで同時進行していると判ってからの展開も面白い。
この作品は始まった直後から視覚や主人公の行動、周囲の人間の行動に「あれ?」と思うようなのが所々に散らばってます。
そして、その「あれ?」と感じたことを頭の片隅に残したまま鑑賞しているとラストに向かって面白いくらいにその伏線を回収していってくれます。
最終的には主人公自身が過去に行って解決というタイムマシンものになってしまうのが少々不満ではあったものの、面白い部類に入る映画だったなと。
只、タイムパラドックスを考慮したらあのラストも仕方ないかと思いつつもちょっと物足りないかなぁ。
映画館での2度目は無いけど、DVDになったらレンタルしてきてもう一度見たいですね

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立喰師列伝

製作年度 2006年日本
監督    押井守

公開当時に見たのですが、この作品だけはヤフーのレビューを見てからにすべきだったと激しく後悔したものです。

上映時間の9割が忍耐力とはかくも過酷な修行が必要かと思うほどの苦行。
映画観てるはずなのに静止画に延々とナレーションが続く。
貰ったチラシには『まったく新しい手法!未曾有の映像体験!!』とかうたってますが、何が新しくてどこがスゴイのかアニメ技術に疎い私にはその素晴らしさとやらが理解出来なかった。
デジカメ映像をパラパラ漫画にした程度にしか見えなかったのです。
しかも動いているのが激しく少ない。
小難しい単語を繰り返し理屈っぽく語るナレーションはむちゃくちゃ多い情報量が込められてます。
なのに、それとは反比例した静止画のみの視覚情報のせいで単調な印象しか与えられずに退屈に拍車をかけてました。
所々の昭和時代の風物詩やら風刺やらに笑えるところもあったけど
肝心の立喰師と店主の戦いはロッ○リアとヨ○ノヤの所が見所だったくらいで、そこの部分に辿りつくまではグダグダ…
正直、最初の40分(ほぼ映画の5割)まで自分の忍耐力の限界に挑戦している状態。
頭の中は
「もう出ちゃって口直しに他の見ようかな」
「いやいや、もしかしたら本番はこれからかもしれん。」
と2つの意見が対立。
頑張って最後まで見ましたが、結局鬱陶しいくらいのナレーションの嵐は最後まで続き監督が何を表現したかったのかはついに理解できませんでした。

他の方々のレビューを見て押井守氏のことを知っていれば楽しめるというのを知って、では自分がダメだったのは仕方ないのかと納得。
彼のことは愛知万博の『夢見る山』と『うる星やつら』『イノセンス』を手がけた人ということしか知りませんでした。
しかも、この中で実際見たことがあるのは『うる星やつら』だけ。
言われてみればやたらと理屈っぽいナレーションは『うる星やつら』の登場人物のメガネに似ていたなぁ。
…この程度では何をどう見ても面白いと感じることは出来ない筈ですね。

前知識(しかも特定のマニアな人レベルの詳細な)が絶対に必要という点では私的にはヤフーの星1つでも甘い点数です。

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